日本サッカーに苦言を呈す

June 12, 2010
日本のサッカーを考えた場合、Jリーグより高校サッカーの方が圧倒的に面白い。その理由を探求すると、高校サッカーというのは監督を中心とする一定のサッ カー思想を軸に、否が応にも選手が流動的である。毎年違ったポテンシャルの選手が入れ替わり、一定の思想に基づいてどういうチームを作ってくるかに面白さ がある。それが戦略である。ところがJリーグの場合だと、当然プロであるがゆえに選手は固定的である。さらに追い討ちをかけるように日本の各チームはほぼ 例外なく財政難という状況を考えると、思ったように補強ができず、欧州と比べても格段に高い固定率である。つまり人的資源に戦略を合わさざるをえない、高 校サッカーとは逆の発想であるのだ。サッカーとは戦略に基づく戦術がまた魅力的な、知的ゲームである。例外なく「戦略は組織に従う」のではなしに、A・ チャンドラーの言う「組織は戦略に従う」ことが原則だ。そう考えると今のJリーグにはサッカーというスポーツの魅力が乏しいのが現状である。そこで僕が日 本サッカー界に提言するおおまかな提案が以下のものだ。

提言1.Jリーグにおける外国人枠(3人だったと思う)の撤廃・・・現在のJリーグの制度上、日本人選手の育成を名目に、一試合に出場できる外国人の数は 3人までと制約されている。確かに、日本人選手の出場機会を増やすことが育成に繋がると考えることもできるが、いっそのことこの外国人枠を撤廃してしまっ た方が日本人選手の育成には効果的なのではないだろうか。出場機会をある程度固定化され、そこに安心感が生まれ向上心を抑制してしまっているのではない か。また海外から選手が流入してくることによって、海外プレーヤーは貧困から脱するための手段としてサッカーにうちこんできた選手がほとんどなので、チー ム内に緊張感が生まれる。そんな環境の中でプレイした方が日本人選手の闘争心・向上心にも火が付くというものだ。また、各チームが次々と海外選手を補強す ると、そこに競争原理が働き、よりビッグ・ネームである外国人選手を獲得しようとするチームも出てくるだろう。実際Jリーグが盛り上がっていた発足当初 は、ピークを過ぎたとはいえ、ジーコやディアス、リトバルスキーといったビッグネームが在籍していた。旬を過ぎても世界的な百戦錬磨の名選手から学ぶべき ことは多々あるはずだ。集客効果もある。このJリーグ発足当初の獲得戦略は今、サウジアラビアで同様に起こっている。

提言2.ユース世代の選手育成は、Jリーグチームの下部組織であるユースに一元化するべきだ・・・日本の教育思想上、高校の部活という範疇では指導を全選 手平等にしなくてはならない。いくら才能のある有望な選手といえども、専属のコーチさえもつかない。また文武両道というのが高等教育における一般的な教育 思想なのでサッカーのみに専念することはできない。他方、営利目的のプロチームの下部組織であるユースであれば、才能のない選手は切り捨てられ、将来有望 な選手に対してのみ、育成は注力される。「アップ・オア・アウト」の世界なのだ。高校サッカーが見られなくなるのは名残惜しいが、真の日本サッカーの発展 を見据えるなら鬼門となる問題である。

以上、2点であるがこの他にもプロリーグチーム運営上、ビジネスモデルとしての課題は資金調達・マーケティングなど多々ある。しかし、上記の提言は、サッ カー協会や各球団が早急に取り組まなくてはならない問題だと僕は考えている。発展させれば、これと同じことが日本の企業にも言えることではないだろうか。

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